自分の今まで全てがインスピレーション
高校生の時、アメリカの学校に通っていたのですが、周りはみんなHIPHOPを聞くし、すごく流行っていて、それで自然とラップを始めるようになりました。
18歳くらいで日本に戻ってきて、当時からライブをしていたのですが、他のラッパーに、「お前、なに英語でラップしてんだよ」と言われて。その時に、確かにそうだなって、納得してしまったんですよね。伝わらないと意味ないよなって。しかも、そう言ってきた人達より、自分の方がカッコよく日本語ラップできそうな気がして、そこには悔しい気持ちもあって、じゃあやってみようって、始めました。
2006年頃にはNYに住んでいて、自宅でレコーディングスタジオをやっていました。いろんなラッパー達がうちにレコーディグをするために来るっていう状況の中、みんなミックステープを作っていて。それで日本に帰ってきて2010年くらい、その頃の日本のラップシーンはまだミックステープをフリーでネット上にあげている人がいなかったんです。当時は無名だったので、それやるしかないなってミックステープを発表したら。それがちょうどtwitterが流行り始めた時期で、あっという間に話題になって拡散していったんです。
リリックやビートのインスピレーションは、いろんなことの小さいパズルだと思うんです。あー閃いた、よし書こう!って感じではなくて。今日は曲を書くぞって考えに考えて絞り出すように生み出していくんです。
自分の今まで全てがインスピレーションです。
クリエイションのハードルを下げたい
自分は、人間全員超スゲーみたいなタイプの感じなんです。
職業柄、俺がそんなラップしたらとか、俺がビートなんて作ったらとか、俺が絵なんて描いたらとか。すごい興味があっても、その道のプロがいるからといって、ハードルを上げてしまって、みんな実際はなかなか手を出さない気がしていて。テクノロジーはすごいし、YouTubeもあるし。学ぼうと思えばいくらでも学べて、本気にさえなれば超早いと思うんです。
俺ラッパー、だからラップしかしちゃいけない、ってわけじゃなくて。トラックを作ってもいいし、絵も描いてもいいし、バッグ作ってもいいし。
別にそんなに構えなくても、クリエイションするのはカジュアルに楽しく、素晴らしく健康的なものだよっていう感じ。そして、それを支えてくれるツールがいっぱいあって、それを紹介していければなって思います。
もの作りのハードルを下げたい。みんなもやってみようぜっていう感じのバイブスが伝わればいいな。
ハッピーな気持ちになれるもの
自分のものってなった瞬間にハッピーな気持ちになれる、そんなものが好きですね。
ものによって違うけど、見た目と機能なら、機能重視。基本的には機能が最優先で、できれば見た目もいいっていうものを探しちゃいます。
それは昔からあんまり変わっていなくて。もともとプロギアが本当に好きで、今回セレクトしたものは、プロツールなんだけど、俺みたいな感覚でプロが実際に使っているものが欲しい人がいるんじゃないかなって。俺はそうだからってこと。
普段、ものの情報はネットもありますが、口コミで得ることもよくあります。友人からの情報で、これは実際に使っているとか。これどう?とか話し合って、実際に欲しいなって思うことの方が多いですね。
自分が使っていて、自分を前に進ませてくれるようなものに価値があると思います。
自分が前に進むもの
もともとハイロックさんと友達で、いつもハイロックさんがオススメするものはチェックするし、すんなり受け入れられるんです。ハイロックさんがこういう風にススメてくれるってことは間違いないなって。信用している人のオススメ品だから安心できる。
それってすごくいいことだなって思うんです。だからHATCHのその道で活躍されている人達が選ぶっていうコンセプトにはとても共感します。
自分のスタジオが完成して、新しくいろんなギアを入れ替えたりしていて、いろんなものを試しては失敗し、を繰り返している途中なんです。その中でいいなって思ったものだけが残っていく。そういう意味で、俺の失敗を皆さんが繰り返さないためにも、自分がいいなって思ったものを紹介できればと思ってHATCHに参加させていただきました。
セレクトしていくものは、自分がそれを手に入れたことによって、ハッピーな気持ちになれたもの、自分を前に進ませてくれるようなものばかり。そういう、ものを持つことでの喜びを、俺が紹介するものによって感じてもらえたら嬉しいです。そんなバイブスが皆さんに伝わればいいかなって思います。