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  • eri【インタビュー記事】

eriがセレクトする「本気で好きなもの」

小さい頃から絵を描くのが好きで、中学生からデッサンと油絵をはじめて、芸大にはいるためのレッスンを受けてきたのですが、受験の2週間くらい前に急に自分がやりたいことは洋服だなと気づいたんです。 油絵でも論文でもスカルプチャーでも、頭と身体を魂をフルで使って創った作品を、創ったその後にどうしたらいいのか、何を目的として何を喜びにかえていいのかずっと疑問だったのですが、あ、その作品たちがお洋服だったら誰かに着てもらえるじゃないか、って思ったんです。子供の頃から裁縫や刺繍なんかも大好きで、高校の時に洋服を作って自分で着たり友人にあげたりしていたのですが、一生懸命作ったものが誰かに喜ばれて、誰かと共有できて、なおかつ日常で活用される。その“創る目的”を持てるものが、絵でもなく写真でもなく、洋服を作るってことなのかもしれないなって、今までのながきに渡る疑問がふっと溶けた瞬間でした。


 

すべてが繋がっていて今がある

motherをやりつつ、VTOPIAというアクセサリーブランドをはじめたのは、すごく転機でした。洋服は毎回100型を作り続けないといけない中で、アクセサリーはすごく好きなはずなのに、そこに集中できなかったんです。切り離して考えたくて。ブランドを別に立ち上げたことがきっかけで新しいことができるって気持ちになれたんです。
それから2,3年くらい後に写真集を出すのと、写真展を開催させていただく機会があって、昔からずっと写真を撮り続けていたのですが、もう一度見つめ直すきっかけになりました。
ずっと洋服と関わってきて、アクセサリーという別のものに派生して。趣味じゃなくて写真をもう一度見つめ直すきっかけが写真展で。そういう広がりがあってこの父の店であるDEPTを継いだ今へと繋がっている気がするんです。ひとつひとつを真面目に、一生懸命に続けていたらごく自然にここに辿り着いた、という感じがしています。

 

ものへの愛情

父親が古着屋をやっていたことは、自分を形成する中で95%くらい重要なところを占めています。年代がどうであれ古くなったものは同じ状態で同じものを探すのはすごく難しいことです。一期一会というか。そのものへの愛着は、今ある既製品とはまたちょっと違うものなんじゃないかなって思えます。
古着の買い付けの中で世界の片隅のような場所で、今のファストファッションの洋服たちが、何年も着られてもいないのに資材として引き裂かれ山になって積み上げられているのとかを見ると、とても違和感を感じるんです。私たちは、一枚一枚見つけてきて、業者さんに洗ってもらって、プレス屋さんに綺麗にアイロンをかけてもらって、穴があいてたり色が褪せてたら直してあげて、シミがあったら抜いてあげて、それでお店に出して、スタッフがこういう風に着たらかわいいですよってシェアして。よろよろと弱っていたお洋服たちも見違えるように命を吹き返して、誰かにかわいいと思われて大事にされる。もう一回その洋服のサイクルを回してあげたい気持ちでいつもやっています。流行りの安い洋服を買ってすぐ捨てることとはすごく真逆。
洋服にかぎらず、ものへの執着心とか愛情とかって目には目ないけどすごく大事なことなんだなと思います。

 

真摯に作られているもの

普段使う日用品や家に置くものなどは、機能美だったり、シンプルなものが好きですね。男性の感覚に近いのかな。飾りたてられているものより、ぶっきらぼうなもの、すきっとしているもの、シンプルな使いやすものが好きです。
例えばアンティークのジュエリーたちを、猫足のアンティークドロワーに入れるんじゃなくて、工業製品のスチールの引き出しに入れる方が落ち着くみたいな、そんなバランスはやっぱり父からの影響が大きいかもしれません。
ものの情報は友人からが多いですね。あとは、実際に手にとって、いいなと思ったり。
その中でも、作り手の姿勢や、気持ちのあるものに対してすごくいいなと思います。
手が込んでいるとかではなく、機能的にすごく考えられて作られているとか、作り手がそれがすごく好きで作ったとか。真摯に作られているものに価値を感じます。

 

本気で好きなものたち

私自身、何かを買いたい時に信頼する友人に聞くことが多くて、それってすごく自然な行為だと思うんです。ものが溢れている中で、選ぶことはすごく難しいし。特に自分が特化してないジャンルや、誰かに判断して欲しいところって誰しもあるんだと思います。それを分かりやすくそのまま再現しているのがHATCH。すごく明確で、お客様の立場に立った時も喜ばれるコンセプトだなって思います。
セレクトしたものは、どれも実際に使った上で自分が信頼してるもの。自分が使って本当にこれオススメって思えるようなもの。作り手の心意気を感じるものとか、それを感じて実際に長いこと使い、これはいいよって胸を張って言えるラインアップだと思います。
今回モノを選んでいる時にすごく楽しくて、テンション上がっちゃったんです。好きなものを人にシェアすることっていいことですよね。それを感じてもらえて、実際にそのもののよさを共有できたら嬉しいなと思います。



 
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